「音声コントロール」のアクセシビリティ評価基準

「番号を表示」と言ったときに、ボタンやリンクをはじめとする操作可能な要素に番号が表示されることを確認します。

「名前を表示」と言ったときに、ボタンやリンクをはじめとする操作可能な要素にラベルが表示されることを確認します(「代替テキスト」と呼ばれます)。適切なデフォルトのラベル名を決める際のヒントについては、「VoiceOverのアクセシビリティ評価基準」を参照してください。また、音声コントロールでのaccessibilityInputLabels(_:)の使用方法も参照してください。

アプリの一般的なタスクにおいて、サードパーティまたはユーザが作成したコンテンツが必要な場合は、「アクセシビリティラベルの概要」のサードパーティのコンテンツに関する詳細なガイドを参照してください。

「タップ」や「クリック」などのコマンドを、コントロールの名前または番号と組み合わせて言うことで、アプリの一般的なワークフローを実行できるようにします。たとえば、「作成をタップ」、「戻るをクリック」、「4をタップ」などです。

音声コントロールのラベルを、表示用のテキストに合わせます。音声コントロールのラベルがアプリに表示されているテキストと異なると、ユーザを混乱させるおそれがあります(たとえば「通話を終了」の代わりに「電話を切る」が使われている場合)。アプリの音声コントロールが想定どおりに動作しないと、ユーザは「名前を表示」と言って原因を探らなければならなくなります。

スワイプ、長押し、セカンダリクリックなどの方法を用いてアプリに追加の操作オプションを表示している場合は、音声コントロールでも同様の機能を利用できるようにしてください。これを実現するために、たとえばカスタムアクションが利用できます。カスタムアクションが用意されている要素は、二重の縁取りのラベルで示されます。ラベルを見つけて、「<番号>のアクションを表示」と言ってみます。

カーソルを合わせる操作やスワイプ操作などによって、隠れていたユーザインターフェイスを見えるようにする場合には、隠れていた要素をユーザが声だけで表示できるようにする、あるいは同様の操作をアクションメニューやコンテキストメニューで実行できるようにします。

アプリ内のスクロールが正しく動作することを確認します。たとえば、「下にスクロール」のように言います。地図やレイアウトキャンバスのようにパン操作ができるビューでは、「左にパン」や「縮小」などの音声コマンドをテストします。

ほかのマルチタッチを伴うジェスチャーを求めるアプリでは、「2本指で上にスワイプ」などのジェスチャーをテストします。

録音機能があるアプリ、あるいはカスタムの音声入力機能があるアプリでは、ユーザが声だけで録音の開始と終了を制御できるようにします。

アプリ内のすべてのテキストフィールドで、ユーザがテキストの入力と編集を行えることを確認してください。「入力」と言い、続けて入力する内容を言います。

選択するテキストに続けて「選択」と言う、といった音声コマンドを試します。テキストが選択されたことを確認して、「それを削除」と言うとテキストが削除されることを確かめます。

Appleのフレームワークが提供する標準テキストフィールドを使用すると、音声コントロールが自動的にサポートされます。ただし、カスタムのテキスト入力やサードパーティのフレームワークを使用する場合は、追加の作業が必要になる可能性があります。たとえば、AppleにはUnityベースのアプリに対応したオープンソースのアクセシビリティプラグインがあります。

カスタムのテキストフィールド、テキスト入力時のカスタムの挙動、カスタムの入力検証をアプリで用いている場合は、音声コントロールのテキストコマンドの周辺部分を十分に見直し、テストしてください。

身体機能や認知機能に障がいのある一部のユーザは、操作のための時間を長く取る必要がある場合や、注意力をそらす自動再生のデフォルト設定を変更したい場合があります。自動再生を用いる場合や、時限式で要素を隠す場合は、ユーザが遅延を無効にしたり、延長したりできるようにすることを検討してください。

音声コントロールを利用するユーザを含め、あらゆるユーザが快適に使えるアプリにするために、SiriKitおよびApp Intentsを導入することを検討してください。詳細については、「アプリをSiri対応にするための方法」を参照してください。